Six Secondsーシックスセカンズー イケてる先生のEQ研究室 コラム コラムニスト 全ての記事 編集長、シリコンバレーに行く!

多様性の中で生きるということ

シリコンバレーに来て、3年が経ちました。
借りていた家の大家さんから「家を売るから契約更新は出来ない」と言われた3月。
この3年間、賃料を上げることなく(アメリカでは毎年賃料が上がっていくのが普通。友人の家の場合は毎年の更新で月額200ドル前後アップしているところが多い。)、少し離れたところに住んで居ても連絡を取り合って良くしてくれた大家さんは契約更新が出来ないことも、きちんと会いに来て説明をしてくれて、人の良さに触れた出来事でした。熱心なキリスト教信者なので、話している内容には端々にキリスト教の教えが流れていましたが、それもまた心地よく感じたほどでした。
その後の家探しは難航しましたが、無事に8月の新年度を迎える前に引っ越しも完了し、新たなスタートが切れそうです。

写真に写ってるメンバーは全員外国人?!

6月のはじめに学年末を迎えた現地校。
本当にありがたいことに、この3年で沢山のお友達が出来ました。
仲良しメンバーで写真を撮ったので、家で夫に見せながら、「すごいよね、全員アメリカ人じゃない。」と言う話になりました。アメリカは本当に広い。以前住んで居たシカゴ郊外も勿論いろいろな国の人がいましたが、それでもアメリカに祖父・祖母の代から住んで居る家族がほとんどでした。ですが、カリフォルニアはほとんどの子が親の代で移住してきた子ばかりです。写真に写っていたメンバーは10人くらい居てなんと全員別々の国にルーツがあると言う状態。

子ども達とも皆違う国にルーツがあるってすごいねー食べられるものも違ったり、信じているものも違う。文化が違うって興味深いねと言う話をしていました。

多様性の中にいたら気づかないこと

でも、ふと感じたのが、子ども達はどこの出身とか自分たちからほとんど言わないところです。
私は娘が「〇〇がね~」と話すと、「〇〇はどこの出身なの?何人?」って聞いてしまっていました。でも毎回のように返ってくる言葉は「うーん、知らない。でも豚肉は食べないって言っていたかも!」とか「分からないけど、ヒジャブ付けてるよー」など。

日本で育ってきた私にとっては衝撃でした。
もちろん、話の中で私はヨルダンの出身だから…とか出てきて、『そうか!ヨルダンから来てるんだ!』と分かることはあるけれど、子ども達の会話にはほぼそういう話題は出て来ません。

これが多様性の中にいるって言う事なのかなと感じた出来事でした。
多様性を受け入れよう!そう思うのは、多様性がマイノリティな時に思うのかもしれません。多様性が溢れた場所にいるとそれが当たり前になって行くのでしょう。

また働くとなると話は違ってくるかもしれませんが、子ども達にとって【多様性の中に生きるということ】が今自然と根付いて行っているように感じています。

EQ+LAB.編集長
Six Seconds EQプラクティショナー
杉山 夕希子