【EQ仲間に聴きに行こう】第二弾:ランスタッド株式会社 篠原 佐紀子さん

皆様にご好評いただいているインタビューシリーズ【EQ仲間に聴きに行こう!】第二弾はランスタッド株式会社人材開発本部でご活躍の篠原佐紀子さんです。

営業部門から始まり、現在のHRに至るまで様々な経験経て、今年で人材ビジネスに携わって20年目を迎えた篠原さんに、株式会社アイズプラス代表でEQトレーナーでもある池照がお話を聴いてきました!

 

1.EQを学ぼうと思ったきっかけを教えてください

会社がパフォーマンスマネジメントの方法を1on1へと舵を切り、上司と部下とのフィードバックを重視した能力開発を行うことになり、グローバルコンセプトの一つがEQでした。日本ではこのEQの視点を重点として位置づけました。

まず、全社250名のマネージャーにEQのアセスメントとトレーニングを行うことになり、アイズプラス社にEQをベースとしたマネージャーワークショップの実施をお願いしました。参加した管理職からの評判もよく、また私自身もEQの重要性を感じたことから自分でもEQプロファイラー資格を取得し、社内におけるEQの理解を深めるリードを取ることになったのが直接的なきっかけです。

 

2.実際にEQを学び、お仕事に活かす中での気づきや課題を教えてください。

まずは自分自身の特性を知ることができたことが非常に良かったです。

客観的に自分の感情を捉えることで、自分と向き合いやすくなったように思います。

アイズプラスのワークショップでは、マネージャーにEQを使って「ありたい姿」に近づくためのトレーニングを行いました。また、このワークショップで実施されたピアコーチングのしくみが弊社マネージャー層にとてもフィットしました。個人でそれぞれがもつ課題について意識して実践し続けるのは難しいものですが、ピアチームで実行することで継続性が強化されます。課題や自分の開発素養を特定して伸ばしていく上では欲張らず、習慣化するために継続的に取り組んで行けば自分自身の変化、周りの変化が見えてくることを実感しました。取り組みやすさがあるのがEQトレーニングの良い所で、漠然としているものではなく、行動として落とし込まれていく。それが将来的に自分のありたい姿に繋がっていくんだと思います。

 

また、今回のワークショップでは250人のEQ検査をし、組織診断も出していただきました。これにより、マネージャー層の行動の特色が分かりやすく出ました。池照さんからコンサルティングを受け、思っていたのとは違っていたけれど紐解いていくと腹落ちすることが多く、思い込んでいたこととのギャップがあり、ギャップの中にありたい姿と現状とのずれが明確化しました。

 

3.今後EQをどのようにいかしていきたいですか。

集中的な研修としての取り組みは一旦終了しました。でも大切なのはその「火」を絶やさないことだと思っています。

組織診断の傾向も把握しておりますし、HRBP(人事の部門担当者)として社内におけるリーダーとのコミュニケーションやEQを共通言語として根底に立ち返って研修などに織り混ぜて行けたらと思っています。

また、せっかくEQプロファイラーの資格も取得しましたので、いずれは資格を活用し社内だけに限らず、実践の場として社外でも機会を作り経験を積んでいきたいと思っています。

 

人材をマネジメントする上で今の課題はその人自身がその想いや意図をどう発信できるのか、ということだと思います。個人として裏打ちされた言葉として表現できているかと言うのはとても重要です。

先日、会社で新たにビジョンを掲げました。これは言葉として共通言語になったとしてもそこに自分たちなりのストーリーをに注いでいかないと自分たちの血肉にはなり得ません。それぞれが何を大事にしているのか、それを大事に認め合って、その先にある感動を分かち合うことが大切になります。数字だけの管理ではなく人として認め合うことができることが重要です。それはまさしく、感情をどう取り扱っていくのかと言うEQとリンクするところだと感じています。

インタビュー後記とトレーナー池照の独り言

■学びの『火』を絶やさない人

インタビューに出てきた「学びの『火』を絶やさない」と言う言葉。

篠原さん自身の学びの「火」を絶やさない秘訣は刺激のある場、まだまだだなと感じる機会を自ら増やし直面することだとおっしゃっています。彼女の学びに対する貪欲さ行動力は、250名のマネージャーワークショップをご一緒した時から変わらずの姿勢であり、私自身が刺激をうけています。彼女はワークショップがスタートしてすぐにEQの可能性を感じ取り、実際にこの期間内に資格取得の学びをスタートしています。

 

■関係性の質に成果を上げるEQ

 

ランスタッド株式会社は、グローバル展開する総合人材ビジネスのトップ企業です。人材ビジネスは常に人と人との間で成立するもので、「感情」が大きく影響します。篠原さんはこのビジネスに身を置く中で、「人」の変化や成長にはどんな要素が必要なのか

、何が期待されているのかを考えていたそうです。そして昨年、自己や他者の感情を受け止めつつ、その人らしく、その先へ進んで行くためにどうすれば良いか考えているときにEQに出会いました。自己内省のツールとしての有効性を感じるとともに、より良い関係性の構築に欠かせないものとして活用の機会を拡げていきたいと考えておられます。

今回、ランスタッド社のプロジェクトでは、10ケ月に渡りアイズプラスのEQトレーナーらが各地にうかがって計2回のワークショップをトータル250名のマネージャーに対して実施しました。各地でお会いするマネージャーの皆さんはご自身の行動傾向の把握だけでなく、ご自身と部下、周囲の方々との関係性向上に真摯に取り組まれる姿がありました。毎回ワークショップ終了後の「質問」がとても多いのが、皆さんの真剣さの表れでしょう。
社内のマネジメントの関係性、現場でのコンサルタントとスタッフや求職者の皆さんとの関係性、そして顧客企業の方々との関係性と、人材ビジネスは全てにおいて「人と人」との関係の上で成り立っており、その一つひとつの関係には「感情を起点とした行動」がついています。これまで業績などの「経済的指標」で計りがちだった企業の成長指標ですが、これに加え、「関係性の質」や「社員の成長」といった「エンゲージメント的指標」に軸足を置き始める企業がとても増えています。これはグローバルにみられる傾向です。そして、今回のランスタッド社の皆さんとの時間で感じたことは、現場のマネージャーの方々はこの変化に気づき、新たな視点を真摯に学ぼう、取り入れようとしている姿勢でした。そこに、EQ(感情知性)は最適な視点となり、またマネージャーとしてのスキルを上げるためのツールとなります。

■学びのための「場づくり」

篠原さんはこのプロジェクトで事務局として素晴らしいお仕事を見せて下さいました。そのうちの一つが「社内SNSを活用した学びの場づくり」です。全10回に及ぶワークショップは、そのほとんどが25名程度のクラス単位で進んでいきます。このワークショップは第一回目のテーマが「EQ検査の理解と目標設定」、第二回目が「EQを活用したマネジメントスキルの習得」です。参加者は第一回目の直後から設定した行動目標を掲げて現場でマネジメントを実施し、感じたこと、気づいたこと、課題、などをピアグループの仲間とシェアします。と、同時に、ランスタッド社ではピアグループを飛び越えてこの250名が共通でアクセスできる社内SNSで情報共有しているのです。
「部下にビジョンが伝わらない」「年上の部下の対応に困っている」そして「こんな役立つ記事を見つけた!」などマネージャーの方々からは疑問、課題が投げかけられ、返答できる方は誰でもそこにコメントを入れられるようになっています。これにより、社内のマネージャー同士の学びの場ができ、ワークショップがより生きたものになっていったのです。

もちろん、最初から多くの方が積極的に参加している訳ではなかったそうです。それでも、篠原さんが事務局として積極的に関わり、情報を発信し続けたことがマネージャーの皆さんの「変化を感じる成果」につながりました。

先日、昨年このワークショップに参加された方とお会いする機会がありました。「これまで受けた“研修”と言われるものの中で一番役に立つ、それでいて楽しく学べたものでした!」とコメントをいただきました。篠原さんと人事のチームの皆さんの変革に対する姿勢からスタートしたこのワークショップの成果をあらためて感じたところです。

そして篠原さんは今後社内だけでなく、社外においてもEQの専門家としての活動にとても意欲的です。今後もご一緒できますこと、ますます楽しみにしています。 

ありがとうございました。
(2019年7月年 EQトレーナー:池照佳代)

ランスタッド株式会社 人材開発本部 

保有資格:

EQGA公認プロファイラー

キャリアコンサルタント

ワークショップデザイナー