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【インターン金沙利さんインタビュー】大学院生が語るEQの魅力

アイズプラスはEQをベースに人材育成、組織開発を行い、「心豊かに」働くをデザインする会社です。
そんなアイズプラス代表の池照の元にある日、突然来た一通のメール。それは「インターンに応募したい」と言う大学院生 金沙利さんからのメールでした。
この時、アイズプラスではインターン募集は行っておりませんでしたが、彼女の想いに心を打たれ、チームの一員として研修やセミナーに参加して貰うことになりました。この一年、彼女の【学生の視点】でアイズプラスに沢山の気づきを与えてくれた金さん(通称:さりちゃん)にEQ+LAB.編集長 杉山がインタビューをしました。
彼女が気づいたEQの魅力や実践してきた取り組み、そして変化など学生の皆さんや子育て中の方々に是非読んで頂きたいストーリーです。

杉山:インターンお疲れ様でした!接点のなかなかない大学院生とこの半年ご一緒できて色々お話を聞けて、とても貴重な機会でした。

ところで、EQを知ったのはいつだったんですか。

金:大学院に入ってからでした。それまで授業などで聞いたことはなく、雑誌か本を読んでいた時に見かけたのがきっかけだったと思います。

以前から、言葉に出来ない人の能力があるのではないかと感じていました。そして、それが幸せに生きる上でとても大切なものではないかと感じていました。そういう【人にとって大切なもの】を理解するときに新たな視点を与えてくれるのがEQだなと感じて興味を持ちはじめました。

知ってからゼミの同期にも話しましたが、ほとんどの人が知らないと言う反応でした。聞いたこともないと言う人が大半でしたが、「そういうのあるね!」と言うような納得感を抱いてくれた人たちはいました。

反応が良かったのは家族です。現在、留学中の大学生の弟も含めて話したのですが、ちょうど弟が勉強に行き詰っていた時だったので、勉強も勿論大切ですが、勉強以外の心の持ち方も大切だよねと言う話をしていて、EQの話題になりました。両親は「確かに!」と納得してくれました。

杉山:そうだったんですね!!!ご家族の反応や理解はとても嬉しいですね。

インターン募集をしていなかったアイズプラスにインターンを申し込むのは勇気がいったと思いますが、申し込むに至った理由はなんですか。

金:EQについて調べてたり、当時のアルバイト先の社長が登壇するセミナー、イベントに一緒に池照さんが出られているのを見てアイズプラスに行きつきました。たしか、多様な人材の活躍みたいなテーマのものだった気がします。単純に知りたいと言う気持ちが勝ってしまって、図々しくもメールしてました。(笑)とにかく知りたかったので、何らかの形で機会を頂けないかと思いました。私には「人と組織の可能性を引き出す仕事をしたい」と思いがあって、それにはEQが大切だなと強く感じたんです。

自分でも申し込む前にEQの第一人者ダニエル・ゴールマン先生の『こころの知能指数』も読んでみました。概念的にはすごく分かるのですが、実生活でどう落とし込むかにはギャップがありました。そういうのを発信しているのがアイズプラスだと感じたんです。

杉山:確かに!頭では理解できるけれど、それを実際に言葉にしたり、実践したりと言うのは別ですよね!

実際にインターンをやってみて、その辺りはどう変わりましたか。

金:アイズプラスでは沢山研修やセミナーにも参加させて頂いて、EQのことについて知って、学んで、人に発信する機会を持てました。そうする中で感じたのは、すごく大切でありながらも馴染みのない考え方なので浸透していないということでした。「EQは良いものだ。大切だ。すごいな。」とは思っていましたが、人にうまく伝えることが出来ずにいたんです。でも、今は自分の経験を踏まえて、熱量を持って「EQは色々な気づきを与えてくれる。」という事を伝えられるようになりました。

 

 

杉山:さりちゃんの記事でも学業や就職活動をする際にとても役立つという事、人との付き合い方や自分の目標達成のために自分の感情をまずはしるという事が大切だと言う内容が何度か出てきて、ご自身もEQを知ってポジティブチェンジが起きたんだなと感じています。

日本では未だにEQは企業の研修や組織開発などに使われることはあっても、なかなか教育に取り入れられていないのが現状ですが、学校教育に取り入れることについてはどう思いますか。

金:私は学生のうちから知ることが出来て、とても良かったと思っています。

今まで受けてきた教育は感情を出すとか認知するものではなく、感情を一旦抑えて、みんなと一緒に馴染もう!と言うのがが主流でした。教育の中で感情に視点をあてたものは私が体験してきた限りではありませんでした。なのでもっと教育に取り入れてもらえればと思っています。

杉山:さりちゃんとお話していて私が学生だった20年以上前からあまり変化がないなぁと感じています。そうやって小中高と学んできて、ある時期が来ると急に進路、就職活動とその為の『自己分析』を始めるんですよね!

金:そうなんです。同じ年代の人たちは自分を知らない人が結構いるなと感じました。就活の時に「自分のことがよく分らない」「自分って何がしたいんだろう」って悩む人がとても多くいるんですよね。企業分析よりも難しい自己分析。自分について考える機会がなかったことが現代の人たちが自己分析を難しいと感じる理由ではないかと考えます。

私が思うのは、EQは自分を知るきっかけになり得るし、自分を知らない事には、自分をどう活かすかも分からない。そして自分が何でワクワクするかも分からないまま生きることになってしまうのは苦しんじゃないかということです。【自分を知る】と言う基本を作ってくれる可能性を持っているのがEQなんだと思います。

自分の将来を考える上でも、「自分はこれが楽しいと思った!」「これ大変だったなぁ…」「こういう風にしたらモチベーションがあがった!」など日々、小さなことでも積み重ねて行くと変わるだろうなと感じています。

杉山:本当にそうですね!いくら『自己分析』の仕方などを習っても、結局は自分自身が自分の感情と向き合わなければ選択肢も広がらず、苦しい思いをするのは自分ですよね。私も、大学時代、いやその前からEQについて知っておきたかったなと思います。だからこそ、子供たちに伝えて行きたいとひしひしと感じています。

大学院生活でEQを学んでいて良かった、それを活かせたと思ったのはどんな時ですか?

金:修士論文の執筆には本当に役立ちました。詳しくは私の記事にも書いたので是非読んで頂きたいですが、論文執筆は一人で行う孤独な闘いでした。誰かにやってもらうことも出来ず、ゴールが不明瞭な中でやりきらなくてはいけないんです。これには自分をコントロールすることがすごく求められます。

自分の感情を知って、それを発揮する。対自分なんですが、これをすることで自分自身にポジティブな影響を及ぼしてくれました。

特にコロナ禍でインタビューなど予定していた研究方法を変えなくてはならず、思うように行かないことが多くある一年でした。更に学校などで対面で話すことがあれば気軽に吐露することが出来た感情もあると思いますが、それが出来ずに悩みを抱える人が多かったと思います。

杉山:アイズプラスではミーティングを始める時などにいつもムードメーター(※)を使っていますが、こういうツールがあったら助けになったと思いますか。

金:はい。感情を吐露する環境があるべきだなと思いました。私はお互いの状況が分からないのに連絡するのは相手に迷惑かもとためらってしまって、非対面で感情について話すことはありませんでした。
私は、薄々気づいていた事だったのですがムードメーターを使っているうちに「人と話すことがエネルギーを高める上でもフィーリングを高める上でもとても大事」という事がはっきりしました。自分ひとりでもフィーリングやエネルギーをコントロールできる人もいますが、自分は誰かと話すことでポジティブになれる。誰かが頑張ってることを聞くとエネルギーになる。人と予定があることがワクワクする。こんなに「人と会う」ということが、自分の機嫌を左右するものだと思っていなかったんです。
気軽に感情を共有出来たり、自身の感情を知れるツールとしてムードメーターはおススメです。

 

杉山:なるほど!毎日使ううちに気づいた事だったんですね!でもそれは苦手な人と会うときでも同じですか。

金:一人でいるよりは!自分の考えと人の考えが違うことはあるなと感じてるし、生きてきた分自身の思考や感情がある。相手にも同じように思考や感情があるから、分かり合えないなと思ってもそれはそれで良いと思えるようになりました。

修士論文面接のときも苦手と言うか、厳しい事言われるとは思っていました。でも自分が次のステップに進むときに役立つコメントやフィードバックだと捉えようと言う心構えで臨んだので気持ちが楽でした。私を攻撃したいわけではなく、研究をより発展させるために言ってくれてるんだと考えられたので。

杉山:「感情の予約」をしていったんですね!

既にEQを高め、実践しているさりちゃんですが、今後の人生にどのように生かせると思いますか?

金:すごく沢山あります。

沙利ちゃんが企画した就活生のためのセミナー

例えば、大きな変化があった時などでも、自分の心を良い状態に保つことができるのではないかと思っています。私自身がどうすることも出来ない変化がこれからたくさん起こると思いますが、自分がどういう感情になったかを「感情をうけとめ」「それに対してどういう思いを抱くか」を自分でドライブするようになれば、環境の変化や周りの変化にストレスなく十分対応することが出来るようになるんじゃないかなと思います。

自分が好きじゃないプロジェクトでも「面白がってみる」という事が出来るようになったんじゃないかと思うし、それが就職しても役立ちそうだなとまずは思います。

杉山:最後に、EQを高めるために今後も実践していこうと思っていることはありますか。

金:まずは【感情を知る】ということです。これはEQの根本。セルフチェックのためにもムードメーターを使い続けようと思います。

もう一つは【活かす】ということ。EQIを受検した際に「確かに!」と思ったところが、私の【柔軟性】の低さでした。そしてそれは同時に高めたいところでもありました。そして、違いと間違いを区別するという事も学びました。例えば選択肢があった時に日々ちょっと違うことを選び取っていくことをやって行きたいと思います。それが今までとは違う自分を発見していくと言う行動になり、冒険心を働かせて柔軟性を発揮していくことに繋がるのかなと思っています。

杉山:金さんから学生さんへメッセージをお願いします!

金:今は色々な場面で自分の感情に蓋をして状況を受け止めることや他人を受け止めることが求められていると思います。けれど、そうではなくて自分の感情を知り、それを受け止めてから、状況や他人を受け止める。知る、受け止めると言うステップを挟むことで人間関係や状況がより良くなります。人付き合いや面接などでも、「緊張している。でもとりあえずがんばろう!」ではなく「何故緊張している?どうしたら良くなる?」これをすることでパフォーマンスの発揮度合いが違ってくると思うので、大切にして下さい。

杉山:ありがとうございました!私も学生の視線でのEQの魅力や必要性を改めて感じる機会になりました。

【アイズプラス代表池照からのコメント】

 

昨年の夏前、ちょうど東京オリンピックの開催延期が決定的になった頃に、さりちゃんからのメールが届きました。初めてオンライン越しにお会いしたさりちゃんは「EQを学びたい!」というメールの熱い文面とはイメージがちょっと異なり、おとなしくてかわいらしい女性だったギャップを今でも覚えています。

アイズプラスでは、お客様やクライアントに向けて「EQに気づき・磨く」を中心としたプログラムやコンサルティング等をご提供するにあたり、まず自分達自身が「EQに気づき・磨く」ことを継続的に取り入れています。誰かにEQからの気づきや良さをご紹介するなら、まずは自分たち自身が課題も含めて良さを体験してから提供するということです。そのため、ミーティングでも毎回MoodMeterからスタートすることで感情状態を言葉にし、そして気持ちとパフォーマンスの連動や変化についてもできるだけ言語化しています。インターンとしてご一緒した彼女にも、同じ経験をしていただきました。この経験が、「人と組織の可能性を高める」仕事を希望している彼女にとって、彼女自身の可能性をより高めることにつながっていればそれはこの上なく嬉しく、そして彼女のその目標に繋がっていると確信しています。 

この小さな組織でインターンとして経験したことが彼女のこれからのキャリアをより輝かせる一助になれば、こんなに幸せなことはありません。インターン活動を通してアイズプラスが提供できるのは、「正解や前例が示されない中でも、自ら周囲を巻き込んで企画をお越し、トライ&エラーを繰り返しながらありたい姿を”面白がって”探究し続ける力」でしょう。彼女はこの力を発揮し、見事に自ら企画したイベントを成功させて下さいました。この経験を世界をもっと「心豊かに働く」力にしてほしい!心からそう願っています。そしてこれからは、互いに社会を創る仲間としてコラボレーションできることを楽しみにしています! 

※ムードメーター:
アメリカ イエール大学のEI(感情知性)センターのマーク・ブラケット氏が開発したエネルギー×フィーリングを4色の色と100個の感情の言葉で表現したチャート
詳しくご覧になりたい方はこちらの記事を参考にして下さい。
Six Secondsコラム【感情の力を解き放つ】

金沙利の過去の記事:
大学生のレジリエンスの鍛え方
【キャリア×EQ】EQ入門セミナー第6弾が開催されました!
【キャリア×EQ】EQ入門セミナー第5弾が開催されました!
EQI受検体験レポート―EQI検査とフィードバックを通じて得られたこと―
【EQ入門セミナーレポート】「好奇心」から始まる”自分を主役にするキャリア”のつくり方

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