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株式会社アイズプラス インターンの金沙利(きむさり)です。
本日は、『大学生のレジリエンスの育て方』について、みなさんとご共有したいと思います。
この記事では、学生に限らず、社会人の方にも役立て頂ける内容になっています。
レジリエンスにご関心がある方はぜひ読んでみてください。
レジリエンスってなに?
レジリエンスという言葉を耳にしたことがある方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
レジリエンスは、逆境からすばやく立ち直り、成長する力と言われています。学校での形成期に、多くの目標を達成できなかったり、失恋した後に社会的で感情的な学習として始まるメタ認知は、最終的に、人生の厄介な場所を通り抜ける大人としてのあなたの強さを決定します。
先日、ハーバードビジネスレビューの「大学時代にどうレジリエンスを鍛えるか?」(詳細、以下参照)と言う記事を読みました。大学生を対象とした2019年の米国の研究では、現在の大学生の75%が、感情的または精神的な健康問題の助けが必要であると述べました。
リチャード・サゴル(Richard Sagor)氏の調査によると、ある種のポジティブな社会的で感情的な経験をして学校を卒業する生徒は、他の生徒よりも回復力があり、将来について前向きな見通しを持っている可能性があると言います。どのような経験かと言えば、以下の4つが挙げられています。
- 自分の能力を証明したと感じられるもの
- 特定のコミュニティへの帰属意識を感じられるもの
- 自分たちが社会的に役立つ存在であると感じさせるもの
- 自分たちに主体性を与えたもの
小中高生の間は、学校生活の中で、これらの経験を得るタイミングが待っていても訪れるかもしれませんが、他人によって何かを強制されることの少ない大学生活では、意識的に行動しない限り、これらを経験することは難しいでしょう。では、大学生は、どのようにしたら、このような経験を得ることができるのでしょうか。具体的なアクション例が紹介されています。
・その日の具体的で現実的なタスクを洗い出し、管理可能なスケジュールを立てること
・自分のToDoリストを作成して、達成したらチェックをつけること
・オンラインのイベントに参加したり、企画したりすること
・新入生のメンターを務めること
・自分の気持ちをスッキリさせるための“ME Time”を作ること(静かな瞑想、家でのトレーニング、絵をかくなど)
挑戦する勇気が必要そうなものから、生活の一部にすることで気軽に取り組むことができそうなものまであります。現在コロナの流行で外出することができない状況であるからこそ、自分を知る時間を持つことを意識的に行ってみることが大切かもしれません。
学部生時代の自分を振り返って思うこと
この記事を読んだ私は、残りの学生期間にME Timeを作ることを決心しました。ME Timeがどのような変化をもたらしてくれるかはまた後日後共有したいと思います。
また記事を通じて、自分の学部生時代のことを振り返るきっかけにもなりました。私自身は、学部生時代に、いくつかのことに挑戦をして、その中で数多くの失敗を繰り返してきました。通訳を引き受けたのに、頭が真っ白になって何も話せなくなってしまったことや、塾講師をしているとき、子どもとのコミュニケーションがうまくいかず挫折したこと、その他にも本当に様々な失敗をしてきました。その瞬間、その場面では苦しかったり、逃げ出したかったりもしましたが、今となっては、そのような経験をしてきたことを良かったと思っています。
理由としては、自分自身に絶望するような状況でも、自分の存在価値を発揮できるよう、一度踏ん張って行動を起こしてみたり、他人に自分の弱みを隠さず助けを得たり、という経験をすることができたからです。これらの経験は、自分のマインドに大きな変化を与えてくれました。今の私に「今後どんな絶望的な状況におかれたとしても、どうにかできる。なんとかなる。なんとか乗り切ろう。」というように思いを抱かせてくれています。
こんな話を聞くと、私が元からレジリエンスが高かったのではないか?と思われる方もいるかもしれませんが、答えは「NO」です。高校生の時を振り返ってみても、私はスポーツ系の部活に入っていたわけでもなければ、生徒会などの活動に一生懸命取り組んだ人間でもありません。勉強をしながら、放課後には友人と遊ぶような生活でした。
それでも、大学時代に関心があるサークルや課外活動を始めたり、アルバイトを始め、新しい環境に身を置く中で、自然と新しいことに取り組む機会に巡り合い、その中でレジリエンスが少し鍛えられたと思います。
学生だからできるレジリエンスの鍛え方:新しい環境に飛び込む
困難な状況や不利な状況は、新しい環境に飛び込んだ時に、より直面することが多いように思われます。そのことを踏まえると、自分自身でデザインできる時間が多い大学生の時期だからこそ、アルバイト、サークルや部活、学外の活動、習い事、起業など、新しい環境に飛び込む機会は作りやすいのではないでしょうか。
最後に、国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子さんが、若い人へ残したメッセージをご紹介したいと思います。
「何でも見てやろう、何でもやってみよう。そういう意気を持って、若い人には生活していただきたい。本当に人間とはどんなものなのか、どういう人がいるのか、自分の仕事はどういうものかということを、肌で感じて考えてほしい。」
レジリエンスの鍛え方は、一つだけではありません。しかし、新しいことにチャレンジして、失敗してみるというのは、一つの有効な方法であるに違いありません。チャレンジしてみる、失敗をするということは不安が伴うものかもしれませんが、より力強く跳ね返る力を身につける過程と捉えて、ぜひ新しいものを見て、新しいことをやってみる習慣を身に付けたいものです。その過程で、自分は何者か、何がしたいのかについても、新たな気づきがあるかもしれません。
参考:
Pallavi Dhody Dwivedi (2020,May 16).How to Build Resilience During College—When it Matters Most. Harvard Business Review.https://hbr.org/2020/05/how-to-build-resilience-during-college-when-it-matters-most
NHK、クローズアップ現代「緒方貞子 今を生きるあなたへ」2019年12月11日
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4362/index.html
金沙利(きむさり)
東京大学大学院総合文化研究科修士課程所属。
現在、株式会社アイズプラスでインターンとして記事の執筆を担当。
今後は、様々な形で、「どんな人でもタレントを最大限に活かすことができるような組織、コミュニティ作り」にコミットしたいと考えています。
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