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コトからモノ、エモへ。

所有価値の先にあるものは?

ある日、お世話になっているディーラー担当者から電話がかかってきました。
話を聞くと、なんと我が家の車を現行モデル仕様にカスタマイズしてくださると言う驚きの内容。
嬉しい提案に二つ返事で首を縦に振りました。でも「どうしてうちの車なんだろう?」と思ったので、さらに詳しく話を聞いてみると、なんとうちのご近所に車の開発者がいらっしゃるそうで、駐車場に停めてあった我が家の車を見かけて使用感など気になってお電話をくださったのことでした。
後日、運良くその開発者とお話をする機会があったので、
・一般向けではないこの車をなぜ作った理由
・オーナーだけが使用できるヴィラを作った理由

など、色々と疑問に思っていたことを直接質問をさせていただきました。

「もう車だけを売っている時代ではない。車を使用することで得られる、家族との想い出、体験やライフスタイルなどの付加価値を提供する必要がある。」とまず彼は言いました。
こちらの車のオーナーには年間2泊利用できる太っ腹な蓼科のヴィラも付いてきます。
神奈川県から程よい距離で、美しい南アルプスの山々を眺められるドライブを楽しんでほしいという願いを込め、カーライフをより豊かにするために造られたとのことでした。
「正直、維持費を考えると…でも、お客様に喜んでいただけれるのであれば!」と語った時の彼の素敵な笑顔が印象的でした。

精神的な満足を得るための消費へ

3年ほど前、私が車を買い替える際のポイントとなったのは、近年増えている自然災害への備えでした。我が家には、2匹の犬がいますが、彼女たちがいると避難を強いられた時に、近所の小学校などの避難所を利用することはできません。そこで、避難所の代わりになるような、フラットに寝られる空間が作れる車が欲しいと考えました。
うちは田舎なので日常的にも車は必要です。ただ、一般的なキャンピングカーでは大きすぎて、街乗りには適しません。色々と探した結果、サイズも用途もぴったりの今の車が発売されることを知り、展示車を見てすぐに購入を決めました。
車がやって来てからは、想像以上のカーライフを送っています。
キャンプに、旅行にと様々な場所に出掛ける機会が増え、素敵な想い出がたくさんできました。
モノ消費(商品・サービスを所有することによる価値)から、コト消費(商品・サービスを通じて得られる経験や体験を重視する消費行動)への移行と言われますが、まさに車を手にしてからより豊かなライフスタイルが得られたと実感しています。
モノ消費からコト消費への移行は、商品やサービスが溢れ物質的な豊かさが得られる、より精神的な豊かさを重視する人が増えたためと言われています。
さらに、最近ではSNSの普及によって、トキ消費・エモ消費にシフトしていると言われています。
トキ消費は、「今その瞬間・場所」でしか味わえない、再現性の低い「トキ」を楽しむこと。
フェス・ライブなど、自らが参加し「貢献」が実感できることのようです。
エモ消費の「エモ」はエモーショナル(Emotional=感情)を略した言葉です。例として、クラウドファンディング(誰かの役に立ちたい)、アイドル総選挙(誰かを応援したい)などが挙げられています。人と人が繋がり、感動をシェアする、エモい感情が動かされた、言語化出来ないが心が満たされるなど、消費の結果生まれる”感情”を重視していると感じます。
現在はコロナもあり遠出は難しいですが、いずれは全国を旅しながらドキドキ・ワクワクするような「トキ消費」「エモ消費」を求めて、ワーケーションをするのが夢です!
仕事だけでなく、健康・人間関係など、自分らしい精神的な豊かさや満足度の質をとらえる「クオリティ・オブ・ライフ」。
「人生楽しんでる?」定期的に自らに問い、クオリティ・オブ・ライフを今後も追求していきたいと思います。
株式会社アイズプラス
EQGA公認 プロファイラー
福島 恵美子

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