コラム 全ての記事 編集長、シリコンバレーに行く!

親子で育む感情知性ー子育ては学ぶ時代?ー

こんにちは!EQ+LAB.編集長の杉山です。
ここシリコンバレーは8月半ばから学校が始まりました。
3年生の次女のクラス発表では担任の先生のところに名前が二つ。
なんと!先生がワークシェアリングと言う、画期的なクラスになりました。
既に5年以上このスタイルを続けているとのことですが、子供たちにとってどんな影響があるのか、ないのか、不安と楽しみとが入り混じりながら、娘と共に体験していきたいと思います。

そして、学校では今年も特にSEL(Social Emotional Learning)を意識した取り組みを行っていくそうです。
SELとは簡単に言うと【子どもたちの感情を尊重し、自己理解、他者理解、感情のコントロールを学び、より良い人間関係構築、より良い意思決定へと導く教育】のこと。
変わりゆく環境の変化や家庭状況の変化、そして子供たちが直面する多くの感情的な出来事、文化の違いや多様性、様々なことが背景にはありますが、今や子供たちの成長・教育に不可欠なものとして捉えられています。
私も子ども達と一緒にSELを学びながら、親子で感情知性を育んでいきたいと思っています。

子育てを学ぶ時代

最近、子育ては学ぶ時代になったのか!と思うことが多くなりました。
私もここ数カ月、紹介を受けて子育てのコーチングセッションを受けたり、お話を聞いてみました。
こういう声掛けが良い、こういう遊びしてみましょう、他の子供と比較しなくて良い、寝かしつけが上手くいくコツ、世界基準、頭が良くなる…などなど。
私には耳が痛いお話もありましたが、どれもとっても興味深くてフムフムと感心しながら聞きました。
いざ、やってみようとすると何だかぎこちなく、自分らしく居られなくてむずがゆくなるような感覚。
更には、そう言う子育て系サイトをチェックしていたせいか、毎日のようにSNSでも勧誘や広告が出てきて、そんなに私は学ばないといけないのかー!!とネットの先の知らない誰かからも子育て批判をされているようで苦笑してしまいました。

子どもを見て、自分の心の声を聞く

どのお話を聞いていても、本を読んでも、結局はここに行きつくのだなと感じたのは【自分を知り、相手を知る】ことでした。
誰かから教わるその知識やノウハウがどんなに素晴らしくても、頭でっかちで相手にそぐわない行動をしたり、自分の心に反することを言ったりやったりしていれば、自分も疲れ、相手との関係性が悪くなります。
「お母さんはいつもそれだ!」と思われたり、「お母さんに言っても…」と諦められてしまわれたら、どんどん関係がこじれて行きかねません。

先日チームミーティングでアイズプラスのメンバーと話していて、ビジネスも同じだなと感じました。
沢山の優秀なリーダーたちが組織を纏めているのにうまく行かない。
勉強熱心で、沢山の講座に参加していても活かせていない。
EQを学んでいるのに、ちっとも人間関係が改善しない。

結局、相手が子どもであろうと部下であろうと、相手をよく見て、相手を知ること。
そして自分自身の心の声や感情も合わさって、カスタマイズしていかなくてはいけないんだなという事に改めて気づかされました。
教わった声掛けや理論も大事だけれど、うちの子どもはどんなことに喜びを感じてるのか、どんな時に苦しそうなのか、どうしたら本音を引き出せるのか。
それぞれの子供や状況に合った方法を考えるには、どうしても相手を見て、自分の心の声に耳を傾けるしか方法はないんだなと感じています。

心の声を聞く練習

自分の心の声に耳を傾けていますか。
子ども達を良い方向に導きたい!こうしてあげたい!助けてあげたい!子供たちにこんな感情を抱く人は多いのではないでしょうか?
でも結局はどうしてそう思うのか、どんな感情が自分の中にあるのか、そこに気づかなければ相手に働きかけることは出来ません。
そして、これは練習しかないと思っています。

例えば、以前受けた呼吸の講座。生きている限りしている呼吸で当たり前のように思っていたけれど、それに意識を向けてみると日ごろの呼吸の浅さに気づくことが出来ます。アロマオイルなどを使うと無意識にそれを嗅ごうとして呼吸が深まったり、一瞬目を閉じて深く息を吸い込んだり。
それも「今は呼吸に目を向けるよ~息を吸って~吐いて~!!」と身体に働きかけないと意識しないところ。

同じように感情も常に何かが沸き起こっては消え、沸き起こっては混ざり合い、いつの間にかにごちゃ混ぜになているので、たまに時間を取って「今どんな感情?」って聞いてあげると、何に対して恐れを頂いたり、どうしてこの感情が浮かび上がるのかと言う、感情のルーツを引っ張り出してあげることが出来るんです。

感情は生まれながらに備わっていて、死ぬまで付いてくると言われています。
幼いころはフィルターを通すこともなく、自分の素の感情のままに行動をするのに、人はいつからか心と行動がひねくれはじめ、あまりにその度合いがひどくなればストレスになり、行動に影響を及ぼし始めます。

私が心の声を聞くためによく使うのは【別人視点】です。
どんな人でもイラっとする瞬間はありますよね?!
以前はプチイラっとを溜めて、溜めて、時々爆発して、罪悪感や行き場のない怒りを感じることを繰り返していました。
今振り返ってみると、なんて面倒くさい人間だったんだろうと思います。
EQを学んだ時に習ったこの【別人視点】トレーニングは実況中継のようなものです。
自分の感情を自分のものではないように、「はい、イライラがつのってきました!さぁ、なんでこうなるんでしょうか。何がイラっとさせましたかねー言ったことを子供がやっていない?でもどうしてそれをやらせなくてはいけなかったのか。何がここの問題なんでしょうか。…」とこのまま少しだけ自分の感情と対話していると、自分の感情の中にある問題や大切にしていること、優先順位に気づくことが出来て、燃え上がるイライラが鎮火されていきます。

他にもいろいろな方法があると思いますが、子育てを学ぶのも良いけれど、自分自身の【心の声を聞く】方法を持つことは自分自身を助け、家族、周りの人たちへ影響を及ぼします。
是非、自分に合う心の声の聞き方を見つけて、相手の心の声を聞きだし、自分らしい子育てをしていきましょう。

EQ+LAB.編集長
Six Seconds EQプラクティショナー
杉山 夕希子

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