コラム 全ての記事

EQ検査受検レポート!「私のありたい姿」を叶えるEQマネジメントのヒント

株式会社アイズプラス(以下、アイズプラス)が企業のインタビュー記事を書く際にお願いしているライターの原 悠瑞さんに先日アイズプラスのEQプログラム「EQライト」をご受講いただきました。

仕事に関する知識・技能のリスキリングは、様々な学習サイトや資格試験などがあり、個人でも気軽に学習を始めることができます。では、チームメンバーやクライアントと適切にコミュニケーションを取る能力は、何をどう学び高めていけばよいのでしょうか。

このレポートでは、コミュニケーション能力を高めるきっかけとして原さんが受検したEQ検査の内容と、EQを活用したセルフマネジメントのヒントについて受検者のリアルな声をお届けします。

 

自己開示が苦手な自分を変えたくてEQ検査を受検

私は日ごろ、フルリモート・フルフレックスの環境で営業事務をしており、企画資料の作成等が主な仕事です。
チームメンバーやクライアントとのコミュニケーションは、基本的にオンラインミーティングとチャットで行っています。
できるだけ効率的かつ簡潔に意見を伝えるように心がけており、自分から雑談することはほとんどありませんでした。

ある時、私の思い込みと判断ミスでタスクの手戻りを発生させてしまい、メンバーとの意思疎通の努力が足りなかったことに気付きました。もっと自分から積極的に確認や対話をしていたらこれは防げたのでは、と思ったためです。そこで、コミュニケーション能力やセルフマネジメントについて調べたところ、EQ(感情知性)とEQI(行動特性検査)を知りました。

EQを日ごろどう発揮し行動しているかについて、5段階評価や偏差値で可視化されていてわかりやすそう、というのが第一印象でした。また、EQ開発のための具体的アクション例(行動のヒント)が提示されており、忙しい中でも負担なく取り組みやすいのではと感じました。

自分とチームメンバーの感情を理解し尊重しながら、適切な自己開示や働きかけができるようになりたい。そのために、現状分析をし、具体的にどう行動すればいいか、EQをきっかけに考えてみようと思い受検を決めました。

 

日々どのように感情を発揮しているのかをEQ検査で振り返る

EQ検査のみを受検することもできますが、それ以外にも、自分の目的・目標にあわせたプログラムがあります。私は専門家から検査結果シートの読み方や開発のアドバイスをいただきたかったので、フィードバックのあるプログラムに申込みました。

EQ検査申込みサイト(アイズプラスの個人向けEQプログラム)

https://is-plus.jp/eq-program-personal#light

検査はWebテスト方式、自宅でリラックスした状態で受検できます。設問ひとつひとつが、日ごろの気持ちや行動傾向を振り返るよい時間になりました。回答の時間制限はありませんが、私は30分程度で全問を終えました。回答後、検査結果レポート「EQIアセスメントシート」を出力し、さっそく評価やスコア、コメント欄を読み込みました。

総合コメントやスコアの高い項目の結果をいくつか読むと、「仕事に関しては状況や相手の意向に即してコミュニケーションがある程度取れている」、ただ「周りの評価やどう思われているかについての認識が低い傾向がある」ということがわかりました。確かに!と納得できるコメントばかりで、シートを読み込むだけでも様々な気付きがありました。

 

アセスメントシートから自分の感情と行動を読み解く

後日、EQコーチの福島恵美子さんに、オンラインでフィードバックのお時間をいただき、アセスメントシートの見方やEQ活用方法についてアドバイスをいただきました。

EQIは、EQを発揮してどのような行動をとっているかを見る、自分をより深く理解するための行動特性検査です。EQを構成する3知性・8能力・24素養、それぞれの行動量をスコア(数値)で表しています。スコアが高い=行動の量が多い、低い=行動の量が少ない、と読み取ります。

スコアが高いから良い、低いから悪いというものではなく、高い低いそれぞれにメリット・デメリットがあります。ご自身のありたい姿に近付くために、EQに基づく行動をどのように変化させるか、それがEQ開発のポイントです。

 

まずアセスメントシート全体に目を通します。それからスコアが高い素養3つ、低い素養3つに印をつけ、ご自身のEQ特性と行動傾向について自己理解を深めていきましょう。

 

例えば、スコアが高い素養として「抑鬱性」(過去の失敗や過ちにこだわらずに自分を見つめているか)に注目します。これは「過去の失敗や過ちにこだわらず、自分に対する悲観的・否定的な考えが少ない」と捉えられます。

また、スコアの低い素養として「社会的自己意識」(自分が周囲にどのような人間として映っているのかを知ろうとしているか)に注目すると、「自分が周りからどう見られているかに関心がなく、周囲の目や対面を気にすることが少ない。独りで業務を遂行している可能性がある」と読み取れます。

 

スコア高低それぞれのメリット・デメリットについて認識することも大切です。先ほどの「抑鬱性」の高さは、「反省が少なく、同じ失敗を繰り返すことがある」とも読み取れます。EQI検査の奥深いところですね。

 

私にとって、「社会的自己意識」のスコアが低く、どう見られているか関心がないと言う点は、逆に周囲の目や世間体を気にしすぎないでいられるというメリットでもあるんだということを知りました。素養ひとつ取っても、もともと持っているものなのか、役割によってスコアが高いのかなど、いろいろな読み取り方ができそうで興味深いなと感じました。

 

EQ検査を通じて「私のありたい姿」を描き行動する

 

あくまで測っているのは感情に起因した行動の量で、性格ではありません。スコアのチャート図の形は人それぞれですし、行動を意識的に変えたり環境・立場が変わったりすると検査結果も変化します。

 

一例ですが、管理職の役割をされている方は「感情的被影響性」のスコアが低い傾向にあります。感情が揺さぶられやすいと冷静な対応や評価などが難しくなるので、自然とそうなってしまうのでしょう。でも、メンバーが相談に来た時、そのテンションのまま対応すると、ちゃんと話しを聞いてくれているのかな?と不安にさせるかもしれません。

よくお話しするのは、時には感情に流されてもいいよ、ということです。自分と他人の感情を区別することに慣れすぎないで、目の前にいる人の感情にちょっと流されてみるのも一つの方法です。

 

相手の感情に流されてみる、なんて考えたこともありませんでした。自分の感情を分析する、意識的に活用するといった経験がこれまでほとんどなかったように思います。

 

EQ検査を通じて自己理解を深めたら、そこから「自分のありたい姿」を言語化してみましょう。そして、そのありたい姿に近付くために、どのような行動を増減させたらいいかを考え、実際に行動してみる。それを繰り返していくのがEQ開発の方法です。

大きな目標じゃなくていいんです。笑顔でいたい、家族との時間を大切にしたい、もう少しメンバーとの会話の量を増やそう、小さな目標でかまいません。

感情は自然と湧くものなので変えられませんが、その感情をもとにした自分の言動や行動は意識して変えることができます。EQをきっかけに「ありたい姿」が言語化できたら、ぜひ聞かせてくださいね。

 

EQを意識することで行動が変わる

 

EQI受検とフィードバックセッションを終えても、すぐに「ありたい姿」がイメージできなかったので、まずは自己開示が苦手という課題について検査結果にヒントをもらい、次のような行動を取るようにしました。

・仕事やプライベートで、相手の話や状況を注意深く聞く・観察するようにした。(状況モニタリングを高める行動をした)
・ミーティングでは、議題に関する疑問や不確定要素の確認に必死だったが、その仕事のやりがいやタスクで工夫した点なども伝えたり聞いたりするようにした。(社会的自己意識を高める行動をした)
・「毎日充実しているが忙しすぎて長期的な目標が立てにくくなっている」とのフィードバックに思い当たることがあったため、「ゆっくりしよう」を合言葉に、生活のペースを落とした。

この意識的な行動を3か月ほど続けたところ、すぐに仕事相手との距離が縮まったわけではありませんが、プライベートな話が増えたり、相手が時々ポロッとグチをこぼしてくれたりといった、小さな変化を感じ始めています。なにより、仕事への集中力や丁寧さと同じくらい、相手の感情や行動に丁寧に向き合おうと思えたのは、私にとって大きな収穫でした。家族と話す時も、言葉の裏にある感情に気を配れるようになりました。

仕事に関する知識・技能のリスキリングに資格試験や学習サイトを活用するように、EQというスキルを伸ばすステップとしてEQIはとても活用しやすい検査です。まずは自分を深く理解し、ありたい姿を言語化し、そこに向かって行動量を変えていく。次のEQIを楽しみにしながら、日々の仕事と生活にEQを意識し活かしていきたいと思います。

HARA YUMI
鎌倉市在住ライター。大学卒業後、イベント会社にて企画運営業務に従事。結婚・妊娠を機に退職し、その後約10年間4児の育児と家事に明け暮れる。末っ子が入園してからライターの仕事を開始し、現在はフルリモート・フルフレックスでの営業事務職と兼業している。趣味は積読・キャンプ・市民活動。家事全般が苦手。

原さんが書いてくださった記事はこちら。
三菱電機トレーディング様のインタビュー記事
日産自動車株式会社総合研究所様のインタビュー記事