コロナウィルスとどう向き合う?

こんにちは!編集長の杉山です。
私の住むカリフォルニア州シリコンバレー(ベイエリア)一帯は驚くほどの静けさに包まれています。
3月17日に発令された全米で一番厳しい処置、Shelter-in-place:屋内避難勧告により、多くの企業が従業員の在宅勤務もしくは休業を強いられました。現在(3/25)では生活必需品や食料を提供するスーパーマーケット、ガソリンスタンド、病院、薬局、銀行、レストランのテイクアウトなどEssential Businessと認められたもの以外は営業をしていると罰金を科せられる状況です。1カ月前は日本のトイレットペーパーの買い占めの様子を驚くように見ていた人たちが、今は我先にとトイレットペーパーを買い占め、冷凍食品にパスタに品切れが相次ぐほど!1週間経った今は大分パニック買いも落ち着いてきたのか、食品は店頭に戻ってきていますが、未だにペーパー類の棚はがらんとした状態です。これからアメリカはどうなっていくのか、経済はどうなるのか、一刻一刻と状況が変化していく今、私たちが出来ることは何なのか考えさせられています。

教育事情と保険問題

各国ではアメリカの対応としてトランプ大統領の声明などが発表されていると思いますが、改めてこのアメリカでは州の持つ権限の大きさがあらわになっています。各州は競い合うようにあの手この手で市民を守る方法を模索し、奔走しています。

日本の国土の25倍もあるのですから、一概にアメリカの現状とは...を語ることは出来ません。貧富の格差の激しさは日本の比ではありませんので、学区によって浸透している度合いもまちまちですが、小学生くらいからはオンライン教材を取り入れている学校が多く、宿題やレポートなどもネット上のクラスルームに掲載されることがしばしば。iPadなどが配られている学校もあります。現在アメリカの多くの学校が休校措置を取っていますが、常々先生方からの連絡もメールやその他色々な共有サイトを使用していることも多いので連絡もスムーズな上にオンラインへの切り替えも早かったのには驚かされました。ただ今後この休校が長引けばオンライン疲れなどによる新たな問題も出てくるはずなので、その対応も必要になってくるでしょう。

また、多くのニュースでも言われていますが、アメリカは医療費が問題で病院に行けない人も多いです。先日次女が出先で怪我をしたため、救急車で搬送されましたが、保険に入っていなければこの救急車代だけで30万円でした。救急車の代金も地域ごとに差があります。普通に病院にかかるにも保険がなければ1,2万は当たり前。この経済的危機状況下で仕事も失った人たちが多くコロナの検査にすら行けない現状がここにはあるのです。今後これについても支援を考えて行かないと更に発症者の拡大に繋がるだろうと言われています。

他にも、これだけ外出禁止令が出され、多くの外食産業や観光業、それに付随する職業で失業者が続出しています。アメリカは失業保険に関しても州ごとに決まりがあります。そして州によっては失業保険で出せるお金に限りがあり、これについては早いもの勝ちだそうで、既にその財源がなくなってしまっている州も出てきています。今後の州や国の対策次第では尋常ではない数の人が困窮してしまうことになりかねません。

思いやりの連鎖反応

この状況下でやはりと言うように銃が売れてしまう銃社会アメリカ。今回のことでアジア人へのヘイトクライムがあったり、コロナウィルスが日本で広まり始めた頃には実際に肩身が狭い思いもしました。気持ち的には「ここで私がコロナにかかったら、ほれみろ...」と言われそうな、冷たい視線や孤独感を味わいましたが、このことで住み慣れることで緩んできていた危機意識を呼び起こされました。

勿論悲しい事ばかりではなく、こんな状況下でも世界の多くの人たちの間で【思いやりの連鎖反応】が生まれていることも強く感じています。今、アメリカでは国民の大半の人たちが非日常を経験しています。しかし、この非日常を体験することで、文化や国民性が強く示されたように感じます。私が受け取る多くのアメリカ企業からのメールには「皆も大変な思いをしていると思います」や「コロナウィルス感染拡大のためにお店を休業することをお許しください」「皆さんのことを思っています」などの寄り添った言葉が詰まっています。また、影響力のある人たちからの意思表示や思いやりの言葉の威力にも力強いパワーがこもっていて、多くのスターたちが#IStayHomeForのハッシュタグで大切な誰かを支え、応援している気持ちを表明しています。今回の新型コロナウィルスはWHOではInfodemicと表現され、「情報が感染している」と言われたようですが、2003年のSARS、2009年の新型インフルエンザから10年以上、デジタルネットワークの進化で確かに間違った情報も伝播していきますが、外出を禁止されている私たちにとってこの進化のおかげで必要なメッセージが届き、沢山の人と繋がっていられるのです。

医師や医療従事者たちからのメッセージ『We stay here for you, You stay HOME for us』は色々なところで拡散されていますが、終わりの見えないコロナウィルスとの闘いは個の闘いではありません。医療業界、その他Essential Businessを担ってくれている方々に感謝しながら、一人一人がしっかり意識し、家族、友人そしてその大切な人たちを守るための行動をとらなくてはなりません。今こそ人間力が問われているのではないでしょうか。